【28】「特別支援教室(仮称)」は弾力的運用と 交流及び共同学習の推進から
「小・中学校における障害のある子どもへの「教育支援体制に関する在り方」及び「交流及び共同学習」の推進に関する実際的研究(平成17年8月)」より
キーワード: 特別支援学級、通級による指導、交流及び共同学習、特別支援教室 |
【この研究では】
本研究は、「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」(答申)を受け、①特別支援学級や通級指導教室において、特別な教育的ニーズを必要とする児童生徒への対応が可能となるような弾力的な運用方法の検討,②児童生徒一人一人の教育的ニーズに対応が可能な「特別支援教室(仮称)」についての検討。③特別支教育における交流及び共同学習の推進について研究を行いました。
【研究をして見えてきたこと】
実態調査の結果、弾力運用の9つのパターンが分かってきました。また、実地調査の検討から、特別支援教室(仮称)のイメージ案を作成しました。
弾力運用の例
- 特別支援学級担当教員が在籍児童生徒の指導を果たした上で、放課後等の時間に個別指導を行う。
- 特別支援学級在籍児童生徒が交流及び共同学習に行くことで、特別支援学級担当教員の週の時間割に空きが生じて個別指導を行う。
- 特別支援学級に他の教員が指導に来るため特別支援学級担当教員の週の時間割に空きが生じて個別指導等を行う。
- 特別支援学級の教員が、障害のある児童生徒に付き添って通常の学級に入り、特別支援学級の児童生徒の指導等に加えてLD等の児童生徒の支援をする。
- 特別支援学級の児童生徒とLD等の児童生徒が一緒の場で、指導を受ける。
- 特別支援学級担当教員が、通常の学級に教科指導に行き、当該教室に在籍するLD等の児童生徒を視野に入れて丁寧な授業を行う。等
*詳しくは報告書をご覧下さい。
【研究に関する情報】
- 中央教育審議会初等中等教育分科会特別支援教育特別委員会(第17回資料5)に報告しました。
- 平成17年度国立特殊教育総合研究所セミナー I での発表
- 平成19年度国立特別支援教育総合研究所セミナー I での発表
- 国立特別支援教育総合研究所ホームページでの動画サイトの配信
【研究課題名】
小・中学校における障害のある子どもへの「教育支援体制に関する在り方」及び「交流及び共同学習」の推進に関する実際的研究(平成16~19年度)
【もっと詳しくお知りになりたい場合は】
- こちらの中間報告書は、研究所webページにて全文掲載されています。
http://www.nise.go.jp/nc/wysiwyg/file/download/1/4650 - 指導事例集 『特別支援学級のGood Practice障害種別ごとの基本を踏まえた「支援」「指導」「運営」事例集』(ジアース教育新社)
http://www.kyoikushinsha.co.jp/books/64.html
【本研究紹介シートの文責】
藤本裕人
本研究紹介シートは、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所で行った研究を基に作成しています。