こだわりに対する指導・支援
自閉症のある子どもには、しばしばこだわりが見られ、変更が苦手で、強い同一性保持の傾向があり、また何をしてよいか分からない状況や混乱した状況、コミュニケーションがうまくいかない状況等の不安が強い状態でこだわりが強くなりがちです。こだわっている理由を把握せずに強制的に止めさせようとすると混乱し、かえってこだわりが強くなることがあります。まずは、どのような目的でこだわっているのかを把握する必要があります。こだわりが強くならないように、いつも何をすればよいか、それはどのような手順で進めればよいか、図等を用いて分かりやすく示すことで本人の不安が減少します。変更が苦手な場合には、視覚的なスケジュールを提示して見通しを持たせる方法があります。こだわりそのものを消去することは困難なことが多いので、相対的に周囲が許容しやすいこだわりに徐々に変えていくことも社会性の向上になります。また、変更によって本人にメリットが得られる経験を積み、徐々に変更に慣れるようにしていく方法等もあります。
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【文責:岡本 邦広(「教育支援資料」を参考)】