(4)日本人学校では特別支援教育は行われているのですか?
基本的には行われており、多くの日本人学校では日本と同様に特別支援コーディネーターが配置されています。しかし、日本人学校の運営は私立学校と同じであるため、先生の数や教室の利用など、日本の公立学校以上に運営の難しさがあります。そのため、特別支援学級(障害種別ごとに設置される少人数学級で、子ども一人一人に応じた教育が行われる場です)を設置し特別支援教育をおこなっている学校は殆どなく、日本で受けてきたような個別の支援や指導を日本人学校でも求めるのは難しいのが現状です。また、小学校と中学校でも状況は異なります。
ですが、発達障害のあるお子さんの入学が受け入れられていないという訳ではありません。通常の学級に在籍しながら、週に何時間か通級指導教室で個別指導を行うなど、それぞれの学校の現状に合わせ可能な範囲の配慮が考えられているようです。学校によっては、保護者の協力を求められることもあるかと思います。日本と同様にお子さんに合った支援や指導が受けられないことに焦りや不安を感じられる保護者は多いと思いますが、少ない資源の中でお子さんにとって必要なサポートを行うために、学校と保護者の協力体制が必要かもしれません。