文章やことばの意味理解が困難なのですが・・・
具体的なつまずきの例
けい君は、文を読んで理解することが苦手です。国語の読解問題では、理解していることばの意味が微妙にずれていたり、登場人物の心情の理解に困難を示したりします。また、算数の文章題では、正しく立式することができません。
そこで、先生はアセスメント(子どもの様子をじっくりと見て、どんなことがこのつまずきに関連しているかを考えること)をしてみました。
担任の先生は、理解していることばの意味を確認する、解答するときに読み直しがみられるかどうかを確認する、大事なところに下線を引けるかどうかを確認する、文章を読んで内容に応じて具体物を操作させるなどの方法により、つまずいているところを確認しました。
ここで行われたアセスメントのポイント!
- ことばの正しい意味を理解しているかどうかを確認する
- どのように文章を読んで解答しているのかをチェックする
- 文章のキーワードを見つけることができるかどうかを確認する
- 文章に沿って具体物を操作することができるかどうかを確認する
推測できるつまずきの要因
- 間違って理解していることばがある
- 文章を一通り読むだけで、読み直したり確認したりしていない
- 内容をイメージ化できない
- 重要なキーワードに気づかない
- 誤った解決方法を身につけている
指導編
具体的な指導・支援の例
アセスメントに基づいて、担任の先生は、次のような指導を行ってみました。
- 少し難しいことばは、どんな意味かをクラス全体に向けて確認する
- 例示や絵を示して、内容が分かりやすくなるように工夫する
- 算数の文章題などでは、具体物を操作しながら図式化する方法を教える
行った指導・支援の意味
少し難しいことばは、どんな意味かをクラス全体に向けて確認する
Aのように、ことばの意味を確認することで、正しい意味を教えることができます。
例示や絵を示して、内容が分かりやすくなるように工夫する
Bのように、内容の理解を促す補助的な手段を用いることで、内容をイメージしやすくなります。
算数の文章題などでは、具体物を操作しながら図式化する方法を教える
Cのように、具体物を操作したり、図式化して立式することをおぼえたりすることで、文章を読み直しながら内容を理解するスキルを身につけることができます。
【文責:佐藤 克敏】