Ⅰ 発達障害に係る教育と福祉の支援人材の専門性と研修の在り方の検討

Ⅰ 発達障害に係る教育と福祉の支援人材の専門性と研修の在り方の検討

 

 『家庭と教育と福祉の連携「トライアングル」プロジェクト報告』(平成30年3月)を踏まえ、国立特別支援教育総合研究所は、国立障害者リハビリテーションセンター、文部科学省、厚生労働省と連携し、有識者による検討会議を設置し、発達障害者支援に係る教員や福祉関係者が連携・協働して支援を行うために身につけるべき専門性を整理するとともに、人材育成のための研修コアカリキュラム案を作成しました。

 

教育と福祉の「連携・協働」に関する研修コアカリキュラム(案)の概要
 今回対象としている発達障害者支援に係る教育と福祉の支援者とは、就学前から学齢期、就労移行までにかかわるすべての支援者を想定しています。具体的には、教育分野では、特別支援教育コーディネーターを中心に、通級による指導の担当者や通常の学級担任等が、地域において福祉等の関係者との連携による支援を行う場合に必要な専門性として項目を考えています。福祉分野では、かかわるすべての支援者の中でも特に教員や学校等との連携・協働のキーパーソンとなる相談支援専門員、巡回支援専門員等の専門性に係る項目を取り上げています。
 これらの教育と福祉の支援者が連携・協働して発達障害者支援を行うにあたり身につけておいてほしい項目を選定し、項目に関する解説とその内容を加えて整理することにより、支援者が身につけるべき基本となる専門性としてまとめました。「共通」「教育分野」「福祉分野」「保健分野」「医療分野」「労働分野」として整理しています。
 基本となる専門性としてまとめた項目の内容は、支援者が円滑に連携・協働による支援を進めることができるために必要なものを選定しています。そして、教育分野においても福祉分野においても経験のある支援者だけが連携・協働するわけではないことから、研修を受ける者が取り上げた項目の内容をすべて学ぶということではなく、受講者の経験に応じて段階的に、また選択的に学ぶことを意図した研修コアカリキュラム案としました。
 研修コアカリキュラム案では、基本となる専門性としてまとめた各項目の解説と内容を明示し、その上でその項目について学ぶための「研修講座」の具体例を挙げました。項目の内容により、それを学ぶための「研修講座」は複数の講座になる場合も考えられます。項目ごとに「到達指標」を初級、中級、上級の3段階に分けて設けることにより、受講者が自分の経験に応じた「指標」で学ぶことができるようにしています。

 

 教育と福祉の「連携・協働」に関する研修コアカリキュラム(案).pdf

 

 この研修コアカリキュラムは、研修の企画者が、教育や福祉の分野の発達障害者の支援者を対象とした研修を実施することを意図して作成しています。研修コアカリキュラムについてのご質問等がある場合は、国立特別支援教育総合研究所発達障害教育推進センターへお問い合わせ下さい。

 

検討会議の設置

(目的)
 教育や福祉の分野において発達障害者の支援に当たる人材が身につけるべき専門性を整理し、各地方自治体において指導的立場となる者に対する研修の在り方と研修コアカリキュラムを検討する。


(委員)

氏名 所属機関等
本田 秀夫 信州大学医学部子どものこころの発達医学教室 教授
小倉 加恵子 国立成育医療研究センターこころの診療部児童・思春期メンタルヘルス科診療部 部長
西村 浩二 広島県発達障害者支援センター センター長 
日戸 由刈 相模女子大学人間社会学部人間心理学科 教授
粟野 健一 JDDネット理事
光真坊 浩史 全国児童発達支援協議会 理事/品川区立品川児童学園 施設長
花熊 暁 関西国際大学教育学部教育福祉学科 教授
山中 ともえ

全国特別支援学級・通級指導教室設置学校長会 会長/調布市立飛田給小学校 校長

西尾 幸代 福井県特別支援教育センター 所長
山下 公司 札幌市立南月寒小学校 通級担当教諭
伊藤 陽子 仙台市立高砂中学校 通級担当教諭
熊本 靖 宮崎県立日南振徳高等学校 通級担当教諭

(敬称略)令和2年3月現在

 議事要旨

 発達障害に係る教員や支援者の専門性の在り方等に関する検討会議記録(議事要旨)