平成28年度発達障害の可能性のある児童生徒等に対する支援事業報告会

 平成29年2月2日(木)に文部科学省において、「平成28年度発達障害の可能性のある児童生徒等に対する支援事業報告会」が開催されました。本事業は、文部科学省が平成25年度から実施している事業の成果の発信の場として、一昨年度より実施しているものです。

  • 日時・会場
    平成29年2月2日(木曜日) 午前10時~午前11時40分
    会場:文部科学省旧庁舎第二講堂 

  • 参加者
    都道府県・指定都市及び市町村教育委員会担当者・学校関係者

  • プログラム
    1.文部科学省報告会趣旨説明(PDF: 246KB)
    2.事業委託機関による報告
    効果的な引継ぎによる系統性のある教育支援について(PDF: 3,742KB)
     〔発表者〕
       兵庫県教育委員会事務局特別支援教育課主任指導主事兼主幹 森山 剛氏
       小野市教育委員会学校教育課主幹             岩佐 直彦氏
     〔概要〕
     兵庫県では、平成26年に「兵庫県特別支援教育第二次推進計画」が策定され、次の4つの柱によって計画推進されてきています。
     1)一人一人の多様な教育的ニーズに応じた特別支援教育の充実
     2)すべての教職員の特別支援教育に関する専門性の向上
     3)早期から支えつなぐ相談・支援体制づくり
     4)特別支援教育を充実させるための教育環境整備の推進
     本報告会では、特に3)「早期から支えつなぐ相談・支援体制づくり」を中心に、小野市でモデル研究として取り組まれた“小学校から中学校”および“中学校から高等学校”への移行期における支援の引継ぎの成果と課題について発表がなされました。
     具体的には、小野市発達支援室を核として、的確なアセスメントの実施(例:ひながな聴写テストや「おの検定(漢字・計算・英語」)、個別の教育支援計画・指導計画や「引継ぎシート」を用いた引継ぎ、中高連携連絡会議の開催等、切れ目のない継続支援等が行われ、きめ細やかな支援体制が構築されている様子について報告がなされました。

    通級による指導担当教員等専門性充実事業の取組(PDF: 1,905KB)
    〔発表者〕
     熊本県教育庁教育指導局特別支援教育課 指導主事 桜井 祐子氏
    〔概要〕
     熊本県では、通級による指導利用児童生徒数の増加等により、担当教員の専門性の向上が課題であると捉え、実践研究や、実践研究を基にしたハンドブックの作成・活用を図りました。
     具体的には、天草市立本渡南小学校での「通級による指導を軸にした学校全体での取組」について紹介がなされました。全教職員で、客観的・多面的な実態把握を行い、「わかりやすさを追求した授業」について共通理解を進めていきました。これは、通級による指導で行われている指導内容を参考にしつつ、特別支援教育の視点を学校教育全体に取り入れたものです。また、これらの成果を基に、「特別支援学級及び通級指導教室担当者のためのハンドブック」の改訂も行われました。

    3.発達障害教育情報センターにおける取組内容(PDF:2,197KB)

  • 主催
     文部科学省初等中等教育局特別支援教育課

(発達障害教育情報センター 笹森、江田、神山、半田)