令和4年度発達障害教育実践セミナー
「実 施 報 告」
令和5年1月26日(木)に「令和4年度発達障害教育実践セミナー」をオンラインで開催しました。当日はZoomで64件、YouTubeライブ配信で186件の接続があり、多くの皆様にご参加をいただくことができました。
本年度の発達障害教育実践セミナーは、教師の人材育成を担う都道府県・指定都市の教育委員会及び教育センターの研修担当の指導主事等を対象とし、通常の学級における発達障害教育の充実に向けた人材育成に関する取組の推進に寄与することを目的として行いました。
本セミナーに先がけ、医療、福祉、保護者の立場である講師から「通常の学級における発達障害教育の充実に向けた期待」をテーマとして、オンデマンド講義を配信し、参加者にご視聴いただきました。
当日は、「通常の学級における発達障害教育の充実に向けた課題と今後の展望」をテーマとしたパネルディスカッションを行いました。教育委員会、教育センター、学校、大学(教員養成)の立場にある4名のパネリストから、それぞれの立場での取組の現状と課題や、今後の取組に向けた展望について協議をしました。
次に、山梨県教育委員会と札幌市教育委員会から「発達障害教育を担う人材育成に向けた取組や体制づくり」について取組紹介をいただきました。山梨県からは、インクルーシブ教育推進事業等の体制構築、札幌市からは、教員育成指標に関する紹介がありました。
その後、参加自治体間で地域別に情報交換会を行い、各自治体における取組の成果や課題等について活発な意見交換が行われました。最後に、文部科学省特別支援教育課特別支援教育調査官から、本セミナーの総括となる講話をいただきました。
参加された方からは、「異なる立場からの視点をもってどうやって発達障害教育を通常の学級に広げていくか、その前の理解をどのように促進していくかがとても分かりやすかった。中心にいるのは子供たちであって、それぞれの役割が明確になったと思う」「取組紹介では他自治体の状況(組織の位置づけやそれぞれの市町教委の役割、または学校での中心になる教諭の位置づけなど)がとてもよく分かり、参考になった」などの感想をいただきました。
実施要項
1.目的
文部科学省による「特別支援教育を担う教師の養成の在り方等に関する検討会議報告」(令和4年3月)では、教職養成課程における特別支援教育科目の充実や教員研修の充実、人事交流の推進等による教員の専門性の向上等について具体的方向性が示された。こうした中、当センターでは、通常の学級における発達障害教育の現状と課題を把握するとともに、指導にあたる教員の人材育成に向けた、発達障害教育に関する情報提供の在り方等について検討を進めている。
本年度の発達障害教育実践セミナーは、教師の人材育成を担う都道府県・指定都市の教育委員会及び教育センターの研修担当の指導主事等を対象とし、通常の学級における発達障害教育の充実に向けた人材育成に関する取組の推進に寄与する。
2.期日
令和5年1月26日(木)9:30-15:30
3.内容
テーマ 「通常の学級における発達障害教育の充実に向けた展望と人材育成」
【事前プログラム:オンデマンド講義】
「通常の学級における発達障害教育の充実に向けた期待: 医療、福祉、保護者の立場から」
- 「医療の立場から」 信州大学 医学部 教授 本田 秀夫 氏
- 「福祉の立場から」 ひょうご発達障害者支援センター センター長 和田 康宏 氏
- 「保護者の立場から」 日本発達障害ネットワーク(JDDネット) 理事 粟野 健一 氏
【当日プログラム:オンラインセミナー】
9:00-9:30 |
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午前の部 9:30-11:30 |
「通常の学級における発達障害教育の充実に向けた課題と今後の展望:教育の立場から」 司会 コーディネーター パネリスト 「教育センターの立場から」 「学校の立場から」 「大学(教員養成)の立場から」 |
午後の部 13:00-15:30 |
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4.対象
都道府県・指定都市の教育委員会及び教育センターの研修担当の指導主事等
※当日プログラムのパネルディスカッション及び取組紹介は、YouTubeライブ配信により、全ての市町村教育委員会の研修担当の指導主事等にご覧いただけるようにしています。
※写真 Zoomミーティングによるオンラインセミナーの様子
その他:参考
◆ これまでの発達障害教育推進セミナー
令和元年度 https://cpedd.nise.go.jp/about_cpedd/katsudo/seminar/r1
令和2年度 https://cpedd.nise.go.jp/about_cpedd/katsudo/seminar/r2
令和3年度 https://cpedd.nise.go.jp/katsudo/seminar/r3